年金といえば、老齢になってから受け取ることが出来る基本的な年金「国民年金」、労働者が加入し、国民年金に上乗せして支払われる「厚生年金」などがありますが、今回は何らかの事情で障害を持った人に支払われる「障害年金」と、何らかの事情で生活が困窮している人が使うことが出来る制度「生活保護」についてまとめました。
生活保護とは
生活保護とは、生活困窮者に対し、健康で文化的で最低限度の生活が送ることが出来るような保障を国がする制度のことです。収入があっても、最低生活費に満たない場合は足らず分を生活保護として受給することが可能です。
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障害年金とは
病気やケガが原因で身体や精神に障害があり、仕事や生活などに支障がある場合、国から年金を受け取ることが出来る制度です。20歳~60歳までの間で受け取ることが出来ます。障害年金を受ける為には、はじめて診断された「初診日」から1年6か月経ち、未だ障害が一定の状態であることが必要です。
未成年であったり先天性の障害であれば、20歳になる一日前が「障害認定日」となり、年金を申請することが可能です。
また、国民年金と同じように、初診日に国民年金に加入している場合は障害基礎年金が受給でき、厚生年金に加入している場合は障害厚生年金を受給することが出来ます。また、過去5年間はさかのぼって障害年金を請求することが可能です。
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生活保護と障害年金の併給
障害年金を受給していても、生活保護の受給は可能です。なぜなら、生活保護は最低限度の生活を保障するための制度なので、障害年金の受給額が、最低限度の生活に到達していなければ、不足分を補うために受給することが認められているからです。
つまり、「最低生活費-障害年金受給分=保護費支給分」という式が出来上がります。例えば、障害年金は2か月に1度偶数付きに支給されますが、1か月にいくらの年金を受給できるかという計算をしてから、生活保護費が決まります。
つまり、2か月に1度6万円の支給がある場合、1か月では3万円の受給になるため、最低生活費から3万円を引いた金額が生活保護費になります。
しかし、障害年金だけで最低生活費を上回るようであれば、基本的には生活保護の受給は不可能です。障害の程度で医療費が莫大にかかってしまうなどの状況であれば生活保護を受給することは可能かもしれません。生活保護の受給に関しては各福祉事務所の判断によります。
また、障害年金は収入になるため、生活保護を受給している場合必ず収入申告を担当の福祉事務所に提出する必要があります。