こんにちは!
就労移行支援事業所CONNECTの横田です!
これから就労移行支援の利用を検討されている方で、「就労移行支援を受けることで本当に就職できるの?」「悪い評価の施設があるが、実際のところどうなの?」など疑問に思われている方も多いと思います。
この記事の結論は、
●インターネットの口コミではなく、就職実績や利用者の生の声、また事業所の環境で判断することが大切
●施設選びのポイントが就職への道を左右する
- 就労移行支援の仕組みを知りたい
- 就労移行支援の実態を知りたい
- 事業所選びのポイントを知りたい
オススメ動画はコチラ▼
就労移行支援とは?
障害者総合支援法に基づいて運営されている通所型の福祉施設になり、障害のある方が一般企業へ就職するためのサポートを行っております。
主に「職業訓練の提供」と「就職活動の支援」を提供しており、事業所によっては就職後3年6か月までの「就労定着支援」を行っているところもあります。利用の目的は、「就職後、安心して長くお仕事を続けていただくこと」であり、就職することが就労移行支援の目的ではありません。
就労移行支援について、
●利用料金はいくらかかるの?
●利用するのに必要なものはあるの?
●どのような方が利用しているの?
以上のような疑問がある方はぜひ読み進めてください!
また、以下の関連記事でも就労移行支援サービスに関して詳しく説明しております。あわせてご確認ください。
就労移行支援の仕組み
就労移行支援は一般就労を目指す訓練施設ですが、利用料金が発生しない方がいる中でどのように収益を得ているのでしょうか?ここからは就労移行支援の運営の仕組みについて解説していきます!
就労移行支援はどういう仕組みなの?
就労移行支援は国が運営する福祉サービスであり、施設の運営会社が「障害福祉サービス等報酬制度」基づいて国からお金を得ております。全国各地に就労移行支援事業所がありますが、決して各事業所が同じ額を取得しているわけではありません。
就労移行支援はボランティアではなく会社経営です。従って、国から定められた「基本報酬」に基づき会社としてしっかり実績を残さないと、高額な報酬が得られない仕組みになっています。ここでの実績とは、「就職後、6カ月以上定着をした人数」のことであり、定着者数の実績によって国からの報酬の点数が変わります。令和3年度の報酬単価は以下になります。
参考:厚生労働省「令和3年度障害福祉サービス等報酬改定について」
但し、報酬単価はあくまで一人当たりの1回の利用料金を定めるものです。1回の利用料金ということは、利用者が施設に通所しないと料金が発生しません。従って、毎日一定数の通所者数を獲得しないと、たとえ最高報酬(定着者数5割以上)を獲得していたとしても売上が得られないという仕組みになっています。
就労移行支援の実態は?
ここまでで就労移行支援の主な仕組みは理解できましたね!それでは実際に就労移行支援の実態について解説していきたいと思います。
冒頭でも述べましたが、
●就労移行支援を利用することで定着率は上がるの?
●売上を上げるために無理矢理来させられるの?
●口コミで悪い情報が載っているけど、しっかり支援してもらえるの?
現状の就労率
就労移行支援の就労率は以下のようになります。
参考:厚生労働省障害福祉課調べ(平成28年4月分)
施設利用者を20%以上就労させているのが全事業所の約50%、10%以上就労させているのが約13%、約3割の事業所においては就労率0%という結果が出ております。
上記のことから分かるように、就労移行支援を利用することで必ずしも就職できるとは言い切れないのです。また、全体の約3割の事業所においては就労率が0%という状況になっております。
現状の定着率
就労移行支援の定着率は以下のようになります。
参考:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」
発達障害、知的障害者は約70%、身体障害者は約60%、精神障害者においては50%を下回る結果となっております。
悪質な事業所もある
「悪質」というと何か悪いことをしているのか?と捉えがちですが、就労移行支援の報酬の仕組みから以下のような運用をしている可能性がある事業所もあります。
●安定通所ができている利用者を、施設側の都合で繋ぎとめる
●就労移行支援事業を運営している会社のグループに就職支援をする
就労移行支援を受ける価値とは?
前項では就労移行支援の「悪い実態」について解説しましたが、実は就労移行支援は利用者のことをしっかり考える仕組みになっております。売上・報酬単価の話をしましたが、
逆に捉えると利用者の満足度を上げ、就労・定着率を上げないと経営が成り立たないのです。正しいサービス提供を行わないと利用者の満足度が高まらず、辞めていく利用者が後を絶ちません。
簡単に表現すると、「就労・定着率が高い=良いサービスを提供している」ということになります。現に、定着支援を受けている人と受けていない人では定着率に20%の差が出ているというデータも出ており、就労移行支援を利用する利用者数は年々増加しております。
従って、就労移行支援に悪いイメージを持たず、ご自身に合った事業所を選ぶことで就労移行支援を受ける価値は非常に高くなります!
参考:厚生労働省(社会福祉施設等調査:結果の概要より算出)
「じゃあ、CONNECTの就職実績・職場定着率は?」と疑問の方は、以下のページにてご確認ください!
【高い定着率が信頼の証】CONNECTの就職実績・職場定着率▶
ネットで悪い反響があるけど大丈夫?
インターネット上では、施設によって良い口コミ、悪い口コミが書かれています。良い口コミはともかく、悪い口コミに関しては訪問もしていない状況下で既に悪い印象が植えつけられてしまいます。そこで、口コミに捕らわれず各事業所のホームページに載せられている利用者の感想など(CONNECTでは就職者の声)をぜひ参考にしていただけたらと思います!
「悪い印象も持った=口コミを書く」というパターンが多いと思いますので、全てを鵜呑みにせず実際利用された方の生の声を見るようにして下さい。そして何より、自分の目で確認・体験し、ご自身に合った施設選びが一番大切になりますのでまずは訪問してみることをお勧めします!
失敗しない就労移行支援事業所の選び方
前項では施設選びの際に、「利用者の生の声を見る」「直接自分の目で訪問して確認する」ことが大切だと述べました。少し抽象的な表現になっておりましたので、具体的な施設選びのポイントをこれから解説していきたいと思います!
施設選びのポイントは?
就職実績
これは先程もお話しさせていただきましたが、「就職者数・定着率が高い=良いサービスを提供している」ということになります。従って、良いサービスを提供しているということは、自ずと利用者の満足度が高いということになります。各事業所のホームページに記載されていることがありますが、就職実績が4~5割以上の事業所を探すことでサービスの質が高い事業所選びをすることができます!
支援プログラムの内容
就労移行支援は就職実績を出すために、「どのようなサービスを提供するのか?」のルール決めがありません。従って、プログラムの内容は各事業所で異なり、大きく以下のように分類されます。
●基礎スキルを向上させる講座を行っている(コミュニケーション、報連相など仕事で求められる基本的なスキルを学ぶ講座)
●生活リズムなどの体調コントロールをしてもらえる
●障害への自己理解を深めることができる
事業所の雰囲気
雰囲気についても事業所ごとに異なってきます。黙々と自分のデスクで訓練を行う緊張感のある環境や、オープンスペースで他の利用者とのコミュニケーションを密に取れる環境などがあります。また、支援スタッフの人柄なども重要になってきますので、見学・体験利用を通じてご自身と合う事業所を選択するのがお勧めです!
オススメ動画はコチラ▼
まとめ
それでは改めて本日の記事を振り返っていきましょう!
- 就労移行支援は、良いサービスを提供しないと経営が成り立たない仕組みになっている
- 「悪質な事業所」がある可能性もあるが、就労移行支援の利用者数は年々増加傾向で定着率も利用の有無で約20%の差が出る
- 事業所選びのポイントとして、「就職実績」「支援プログラムの内容」「事業所の雰囲気」があり、実際に見学・体験利用を行い選択していくことが重要