こんにちは!
CONNECT豊中の石垣です。
今回はアスペルガー症候群とADHDの併合発症、またその症状について詳しく解説していきます!
是非、最後までご覧いただけると幸いです!!
- アスペルガー症候群、もしくはADHDの診断を受けている人
- アスペルガー症候群、ADHD両方の症状がある人
- 発達障害について情報収集されている人
それでは、まずアスペルガー症候群(ASD)について簡単におさらいしていきましょう!
アスペルガー症候群(ASD)とは?
アスペルガー症候群の特徴は大きく分けて以下の3つに分類されます。
●対人関係障害
●限定された物への強いこだわり
コミュニケーション障害
アスペルガー症候群のコミュニケーション障害は、言語発達に遅れがあるというものではありません。
その言葉が持っている抽象的な言葉の意味を読み取ることが苦手です。例えば冗談や、皮肉、お世辞などが通じない特徴があります。
対人関係障害
前項のコミュニケーション障害から派生することですが、周囲の人や環境に対し適切にふるまうことを苦手とします。
そのため、相手の都合や気持ちが理解できずトラブルが起こりやすくなります。「空気が読めない」「常識がない」と周りから思われてしまいがちです。
限定された物への強いこだわり
こだわりが強すぎることから、臨機応変な対応 が苦手です。
例えば、スケジュールや手順、配置場所などの急な変更に対し、強い不安感を抱いてしまいます。中には想定外のことが起こることでパニックに陥るケースがあり、仕事に支障をきたすこともあります。
ADHDとは?
ADHDには大きく以下の3つの症状がみられる障害になります。
●不注意
●衝動性
多動性
ADHDの多動性では、無関心な物事に集中できないという症状がみられます。
仕事など重要な物事に対しても集中できないケースがあり、周囲から『責任感がない』『やる気がない』と誤解されやすいことがあります。
不注意
前項と同様に、日常生活に悪影響があるほど物事を忘れる、物を失くすなどの特徴があります。
また、「整理整頓ができず片付けを途中で止めてしまう」、「順序立てて段取りよく行動することが苦手」などの傾向があります。
衝動性
名前の通り、衝動的に行動する特徴があります。考えてから行動することができないため、「思いついたことをすぐ口に出す」「許可を得ずに他人の物を使ってしまう」などの行動が目立ちます。
また、順番を待つことが苦手であったり、人との会話中も相手の返事を待たずに自分ばかり発言してしまうこともあります。
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アスペルガー症候群とADHDは両方発症する?
さて、ここまではアスペルガー症候群、ADHDの各症状について解説してきました!
ここからは、それぞれの症状が両方発症する可能性があるのか?について解説していきます!
アスペルガー症候群とADHDは両方発症する可能性はある
アスペルガー症候群とADHDは別々の疾患として区別することは難しく、症状も似ている(重なっている)部分があります。
例えば、集中力に関していえば興味のある物事には存分に力を発揮することができます。アスペルガー症候群では集中力が長期的に続き、健常者には難しい膨大な暗記ができたりします。それに比べ、ADHDは瞬発的に集中力を発揮させることはできたとしても、それを長期的に継続することが出来ません。
ただし、興味を沸き立たせる工夫をすることで、集中力を持続させることが可能です。
従って、アスペルガー症候群の診断が出た際はADHDの可能性も考えられ、またその反対のケースも疑った方がよいと考えられます。
アスペルガー症候群とADHDの似ている症状とは?
例えば「話過ぎる」という特徴で考えた場合、ADHDの場合は「衝動性」が大きな原因となります。
しかし、アスペルガー症候群の場合、「興味のある物事なら延々と話すことができる」という限定された物事への強いこだわりが原因であると考えられます。
このように、異なる障害特性でありながらも同じような症状が現れることは往々にしてあることがわかります。
アスペルガー症候群とADHDの併合によって起こること
アスペルガー症候群とADHDが併合することで、本人の社会不適応度は急激に上がります。
例えば、アスペルガー症候群の方もADHDの方も、各々がその症状に悩むということは当然でしょう。しかし、2つの症状が共存することで、トラブル発生率が2倍以上ではなく、3倍以上にもなると言われています。
例えば、ADHDの特徴である多動性と、アスペルガー症候群の「場に相応しくない言動」が両方発症したと仮定します。 その結果、「こんなことをしたらまずいのではないか?」と言ったストッパーが働きにくくなり、態度・言動によるコミュニケーショントラブルを招いてしまいます。
アスペルガー症候群とADHDを併発している方へのサポートは?
ADHDやアスペルガー症候群を併合している方へのサポートとして、ストレスなく過ごせるように「適切な治療と支援」を提供することが重要です。
ADHDやアスペルガー症候群は異なる症状であっても、同じような症状が多いため診断が難しくなります。
そのため、診断よりも今本人が悩んでいることに焦点を当てることが重要です。明確に診断がつかずとも、日常生活のトラブルを解決できるように発達障害の特性を理解する。そして、どのように付き合っていくことで課題を解決できるのか?を一緒に考えていくことが必要です。
仕事で活躍されているADHDとASDの方の事例
さて、皆様ここまで記事を読んでいただき、「自分は仕事ができないのでは・・」とネガティブに考えられている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際に就労移行支援事業所CONNECTに通所していた方で、ADHDとASDの診断をされた方がお仕事でご活躍されている事例をご紹介いたします。
障害特性への対策から就職まで
HさんはASDとADHDがあり、具体的な障害特性として感覚過敏と注意散漫でお悩みでした。
訓練のなかで色付きメガネや耳栓の着用など感覚過敏への対策と集中力を保つための方法を考えることができました。
また、就労経験がなかったため、職場実習に積極的に参加し、仕事の向き・不向きを体感することができました。
結果的には実習を通じて1番自分らしく働ける会社を見つけ、事務サポートのお仕事に決まりました!
詳しい就職までのストーリーもぜひご覧ください!
ASD・ADHDの方が仕事で活躍している様子
ご紹介したHさんですが、その後はやりがいを持って活躍しています!
実習を経てからの就職であったため、仕事の具体的な内容のイメージがつき、障害特性においても配慮を受けながら仕事をされています。
業務の中でご自身の新たな課題も出てきましたが、課題を会社へ相談したうえで自分の得意な分野を行い、苦手な部分は同僚とのダブルチェック体制でフォローを受けています。
仕事のなかでのスケジュール管理ができるようになったり、自分の効率性が向上していく様子はとてもやりがいになっています。
詳しいお仕事の様子もぜひご覧ください!
まとめ
- アスペルガー症候群とADHDが両方発症する可能性はある
- ADHDとアスペルガー症候群が併発することで、社会適応度は急激に低下してしまう
- ADHDとアスペルガー症候群を併せ持った人が、安定した社会生活を送るためには 、適切な治療と周りのサポートが不可欠である