こんにちは!
就労移行支援事業所CONNECT天王寺の伊藤と申します!
今回の記事は、ASDの方でキャリアアップしたいけど何を取ろうか迷っている人、仕事探しに役立つ資格を取りたいと思っている方に向けて書かせていただきました!
そういったお悩みを抱えていらっしゃる方に少しでも参考になれば幸いです!
それではいきましょう!
この記事はこんな人におすすめ
- ASDの人に向いている資格を知りたい人
- ASDの人で資格取得を考えている人
- ASDの人で資格の知識を生かせる職種を知りたい人
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ASD(自閉症スペクトラム障害)とは?
まずはASD(自閉症スペクトラム障害)について簡単におさらいしておきましょう!
ASDとは発達障害の1種です。発達障害は脳の認知機能の偏りによって起きる先天的な障害で、少し前までは広汎性発達障害と広く称されていましたが、近年ではASD、ADHD、学習障害などの区分がわけられるようになりました。
今回はその中のASDに焦点を当て、次章にて特性を紹介していきます。
社会性の問題
周囲の人や環境に対して適切にふるまうことに苦手意識を感じることが多く、相手の都合や気持ちが理解することが難しいため、トラブルが起こりやすくなります。「空気が読めない」「常識がない」と周りから思われてしまう傾向があります。
コミュニケーションの問題
必ずしも言語の発達に遅れがあるというわけでありません。しかし、その言葉が持っている辞書的な意味以上の微妙なニュアンスを読み取ることを苦手とすることが多いです。したがって冗談や皮肉、お世辞や慣用句などが通じないことが多く、会話になじめないと悩まれる傾向があります。
想像力の問題
予定外のことが起きた際に柔軟に対応することが困難な傾向があります。例えば、スケジュールや手順、配置場所といった突然の変更に対し、これから何が起こるのか想像が難しい状態であると強い不安感をいただきます。よって、予め決まっていたルールやスケジュールに固執する「こだわり」として、特徴が現れます。
ASDの人に向いている資格とは?
こちらの章ではASDの人に向いている資格をご紹介していこうと思います。
現在、ASD傾向のある人で資格を取得しようか迷われている方がいらっしゃれば是非参考にしてください!
それではいきましょう。
簿記
簿記とは、企業の経営活動を記録・計算・整理などを行い、経営成績や財政状態を明確にするための技能です。
簿記を理解すると企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力などを身につけることができます。
MOS
MOSとは、マイクロソフト・オフィス・スペシャリストの略称で、Excelやwordなどのパソコンスキルを客観的に証明できる資格です。
MOSのスキルを取得することによって業務や作業の効率化を図ることができます。
CONNECTでもこちらの資格を取得ができるようにサポートをしておりますので、ご興味がある方は是非体験にいらしてみてください!
基本情報処理技術者
国家試験である「情報処理技術者試験」の区分の一つです。
こちらの資格を取得すると、コンピュータやシステムが動作する基本的な仕組みから、データベース、ネットワーク、セキュリティなどの基礎知識を深めることができます。また、システムやソフトウェアを開発する流れやその中で検討すべき点についても理解することができます。
Ruby技術者認定試験制度
Rubyというプログラム言語を使用したベースシステムを設計、開発、運用するエンジニアやRubyでシステム提案を行うコンサルタント、Rubyを教える講師などを対象とした認定試験制度です。
こちらを取得するとRuby技術者としての技術力を評価され客観的なスキルの証明となります。ただし、こちらについては既にプログラミングに精通している方が、「更にキャリアアップに向けて取得を目指す」という意味合いが強いものとなります。
CAD利用技術者試験・建築CAD検定試験
CADとは、「Computer Aided Design(コンピュータ設計)」の略称で、コンピュータを用いた設計および設計手段のことを指します。
CADスキルは、建設業界だけでなく様々な業界で求められており、とくにCADオペレーターに関わる資格は図面作成の専門家として客観的スキルや知識の証明ともなります。
運転免許
最後は運転免許です。こちらは皆さんも聞き馴染みのある免許かと思いますが、仕事の幅を増やすという意味合いでは中型免許や大型免許の取得をオススメいたします。
中型や大型の免許を取得していると軽トラや大型トラックの運転が可能となります。
ただし取得には条件があり、
中型免許:20歳以上、普通免許経歴2年以上
大型免許:21歳以上、普通免許経歴3年以上
となっております。
ASDの人が資格を生かせるオススメの職業
続いては、上記資格を取得したあとにオススメの職業をご紹介いたします。
それではみていきましょう!
簿記⇒経理事務
企業の経理部門の主な仕事は「入出金管理」、「企業間取引の記帳」、「経営層への会計情報の提供」、「財務諸表・決算報告資料・財務申告書の作成」です。経理事務ではその補佐として業務をしていくため簿記の知識が求められます。簿記検定の階級が高い程知識レベルが高いため、階級が高いに越したことはありません。簿記の知識がそのまま活かされるような仕事です。
MOS⇒事務全般、パソコン教室講師
事務全般の仕事内容としてはとても多岐にわたり、ASD傾向の方が苦手意識をもたれやすい電話対応などもありますが、データ入力業務などはExcelやWordを使用するためMOSの知識を活かせる機会も多いです。
また、パソコンが好きでコミュニケーションがあまり苦にならないという場合になりますが、パソコン教室の講師なども選択肢としてはあります。障害をお持ちの方や高齢の方を対象にした教室もあるのでそういったところを探してみるとよいかもしれません。
基本情報処理技術者⇒プログラマー
プログラマーはシステムエンジニアが設計したシステムに対してプログラミング作業をおこないます。作業が始まったら一定時間集中してパソコンと向き合うことになりますので、自分の作業に没頭するほど集中できる人やコツコツと物事を進めていくことが好きな人には向いている傾向があります。
また、人と話す時間も比較的短めなことが多いです。
Ruby技術者認定試験制度⇒システムエンジニア
システムエンジニアは顧客の要求からシステムの仕様を決定し、大まかな設計をするまでの情報システム開発における上流工程が仕事内容となります。上流工程とは主に顧客の要求分析や要件定義、基本設計やテストなどをおこないます。
相当な知識量が求められますので、何かに特化したい、極めたいと考える傾向の人にオススメです。ただし、顧客とのやり取りなど比較的多い職種なので、コミュニケーションにあまりストレスを感じない人の方が向いているといえます。
CAD利用技術者試験・建築CAD検定試験⇒CADオペレーター
CADオペレーターとは、設計士やデザイナーの考えたデザイン案を、CADソフトを使用して図面の作成・修正をする仕事です。
CADと言われて最初に思いつく業界といえばやはり建築業界ですが、意外にも業界の幅は広いです。他には製造業やデザイン関連の会社でもCADオペレーターの職種を求めている場合もあるので興味がある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
もちろんたくさんの勉強は必要ですが未経験からでもチャンスがあるのはいいですね!
運転免許⇒トラックドライバー
トラックドライバーはイメージがしやすいかと思います。名前の通り、トラックを運転し荷物を送り届ける仕事内容です。
今回紹介した中でも比較的一人になる時間が多くコミュニケーションを苦手としている方にとっては向いているでしょう。
さらに車や運転が好きという方であればよりストレスなく仕事ができる環境なので、お好きな方は是非検討してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はASDの人に向いている資格とその職業について紹介していきました。
ひとことでオススメの資格といっても、多種多様なものがあります。
必ずその人にとって合うか否かがあるかと思いますので、興味を持ったらまずは本屋や図書館などで少し勉強をしてみるというのはいかがでしょうか?
そのまま興味が深まれば資格を取得するために継続するもいいですし、合わないと感じればまた違う分野を見てみるのもいいでしょう。
まずは自分の可能性を広げていきましょう!
- ASDには社会性やコミュニケーション、想像力といった点で課題をもつ傾向がある
- 向いている資格や職業は多種多様で幅広い業界に繋がる可能性がある
- その人にとって合う合わないがあるので、まずは興味をもったら簡単な勉強から始めて判断する