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知的障害とはどのような障害? 症状の分類や特徴について解説!

2023.01.06

病気・障害の特性

皆様こんにちは!
CONNECT天王寺の伊藤と申します。

突然ですが、このようなことでお悩みの人はいらっしゃいませんか?

・周囲では当たり前にできていることがなぜか自分には難しいなと感じていらっしゃる人
・自分はもしかしたら知的障害かも?と悩まれている人
・知的障害の手帳取得方法や働き方に迷われている人

今回は知的障害の特徴や手帳の取得方法、取得後に受けられるサービスなどについて解説していきます!

この記事は次のような人にオススメ
  • 知的障害の特徴について知りたい人
  • 知的障害の軽度、重度などの分類の基準を知らない人
  • 知的障害の障害者手帳の取得について知りたい人
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知的障害とは?


知的障害とは18歳までに起こる知的発達の遅れにより、知的能力や社会生活への適応能力に制限がある状態のことです。

知的能力とは、読み書きや計算を行ったり、物事を理解し考え、判断したりする思考能力のことをいいます。また適応能力とは、集団のルールを守ったり、その中で自分の役割を果たしたり、他人と良好な関係を築くなどの能力になります。

知的能力や社会生活への適応能力に制限がある状態とは?

「適応能力に制限がある状態」とは、日常の読み書きや計算、集団のルールを守ったり良好な人間関係を築いたりすることを難しく感じており、日常生活や仕事に支障をきたして悩まれている状態のことをいいます。

このようなお悩みをお持ちの方は、もしかしたら知的障害の可能性があるかもしれません。
それでは、もう少し詳しく知的障害についてみていきましょう。

知的障害の判断基準

知的障害は、知的能力の発達程度・適応能力の双方の状態を見て診断され、知的能力は知能検査によって測定されます。知能検査とは知能の発達程度を示す「知能指数(IQ)」によって表され、IQ70以下は知的障害に該当する可能性があります。

ただし、知的能力が低いだけで知的障害と診断される訳ではありません。同時に適応能力にも制限があり、且つこれらの症状が発達期(概ね18歳まで)に現れているという3つの条件が揃った場合に知的障害の可能性が考えられます。

知的障害の特徴

知的障害は症状の程度により、状態・特徴が異なります。
症状の程度は「軽度」「中等度」「重度」「最重度」の4段階に分類されます。
それでは順番にみていきましょう。

「軽度」IQ70~51程度

暗算やおつりの計算といった計算能力、抽象的な思考や文章の読み書き、計画を立てたり優先順位をつけたりする予定管理などが苦手である傾向があります。また、言葉の使い方やコミュニケーションにおいて、同年代の他の人より未熟な点が見られることもあります。

ただし、日常生活には支障がないことが多く、家事や子育て、金銭管理や健康管理などは他人の支援があればうまくできることが多いです。

「中等度」IQ50~36程度

成人でも、学習技能は小学校程度の水準にとどまっている傾向が多くみられます。複雑な判断や意思決定、人生における重要な決断などを行う際は支援が必要となります。また、コミュニケーション能力に制限があったり、暗黙の了解とされるような事柄を理解したりすることも苦手である場合があります。

ただし、適切な支援や教育によって、身の回りのことや家事はできるようになる人も多く、職種や環境によっても自立して仕事をすることが可能であるとされています。

「重度」IQ35~21程度

視覚から入る文章や数値、また時間や金銭などの概念を理解することが難しい傾向があります。そのため、生涯を通して食事や身支度、入浴などの日常生活において支援が必要であることが多いです。コミュニケーションにおいては、単語や句を使っての簡単な会話のみ可能といった状態が見受けられます。

「最重度」IQ20以下

会話や身振りを使ったコミュニケーションは、非常に限られた範囲であれば理解できるといった状態です。身振りや絵カードなどのコミュニケーション手段を用いたり、他者からの感情の読み取り補助を行うことで初めて他人と意思疎通を行うことができます。多くの日常生活において他者からの指示や援助が必須となります。

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知的障害と発達障害の違いとは?

皆様の中でも「知的障害や発達障害って名前は聞くけど、どう違うの?」と疑問に感じておられる人はいらっしゃいませんか?

結論からいうと、大きく下記の2点になります。

・症状の検査方法や結果の出方による違い
・取得できる障害者手帳の違い

それでは順番にみていきましょう。

症状の検査方法や結果の出方による違い

まずは検査方法や結果の出方による違いについてですが、知的障害については上記でも解説したように、

・知的能力の発達遅れ(IQ70未満)
・適応能力の遅れ
・症状の出現時期

を総合的に判断され診断されるものでした。

それに対し、発達障害とは生まれつき脳の機能の一部に偏りがあることによって生きづらさを感じやすい障害ともいわれており、IQの数値は関係ありません。

また、知的障害は知的能力や適応能力に遅れが生じるため、数値としては全体的に低くなってしまう傾向があります。しかし、発達障害は全体的に数値が低いのではなく、数値の差が激しいというイメージをしていただけると分かりやすいと思います。

したがって、IQは100程度あるけれど一部の適応能力のみが低い(例:ルールを守れなかったり、言葉の意味を汲み取ったりする言語理解能力のみが低かったりする)場合に社会で生きづらさを感じてしまい、結果として発達障害と診断されるのです。

また、これらの障害は併発する可能性もあり発達障害の中で特に自閉症スペクトラム(ASD)は知的障害と併発しやすいともいわれています。

ASDについて詳しく知りたい人は、下記の動画をご覧ください!
オススメ動画はコチラ▼

取得できる障害者手帳の違い

2つ目は取得できる障害者手帳の違いです。
知的障害は「療育手帳」、発達障害は「精神障害者保健福祉手帳」の取得が可能です。
今回は知的障害にフォーカスを当てておりますので、次章では療育手帳や取得方法について詳しく見ていきたいと思います。

精神障害者保健福祉手帳の取得方法などについてはこちらの記事をご参考にどうぞ!

【関連記事】発達障害で障害者手帳は取得可能?取得方法や取得するメリット・デメリットを解説!▶

知的障害による障害者手帳の取得方法

この章では知的障害の方が取得できる療育手帳について説明していきたいと思います。

療育手帳とは

療育手帳は知的障害をお持ちの方の障害証明となり、取得することによって生活や就職に役立つサービスを受けることができます。自治体によっては「愛の手帳」「愛護手帳」などの別称で呼ばれている場合もあります。

また、知的障害と発達障害は併発する可能性があると先述しておりましたが、併発している場合は発達障害の「精神障害者保健福祉手帳」ではなく知的障害の「療育手帳」の取得が優先されるケースが多く見受けられます。

療育手帳の等級について

療育手帳は、厚生労働省から重度は「A」、それ以外は「B」の2つのランクで区分分けされています。しかし、自治体によってはさらに知的障害の等級を「A1・A2・B1・B2」などの4つ程度に区分分けをしているため、等級については各自治体によって異なります。

療育手帳の申請方法

ここからは、で療育手帳の申請手順について説明していきたいと思います。
おおまかな流れとしては、

①お住まいの市区町村の障害福祉課窓口へ申請書を提出
②判定を受ける
③判定が受理されたら手帳が交付される(受理後約1~2カ月)

という流れになっております。

申請方法における判定とは?

これまでの話の中で、知的障害と診断されるには知的能力や適応能力に遅れがみられる状態であり、症状としても「軽度」や「重度」など程度があると解説してきました。
療育手帳を取得するには、その症状の程度を調べ、本当に知的障害であるか否かの検査を行った上で判定を受ける必要があるのです。

判定を受けるには、18歳未満の場合は児童相談所、18歳以上の場合は知的障害者更生相談所で受けることができます。どちらも自治体によって名称が異なる場合がありますので、事前に確認をしておきましょう。

また、18歳以上で判定を受ける場合は、18歳未満から知的障害があったことを確認する必要があります。その場合は学生の頃の記録や家族や周りからの証言などが必要となることがありますので、こちらも事前に準備をしておくとスムーズに進められるでしょう。

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療育手帳の取得メリットや受けられるサービス

それでは最後に療育手帳を取得することによって、受けられるメリットやサービスについて解説をしていきたいと思います。

特定の場所で補助や割引サービス受けられる

療育手帳を取得することで助成金制度や公共料金の割引などを利用することが可能になります。
以下、参考例ですのでご利用になる可能性があるところがあれば是非調べてみてください。

・医療費の助成
・博物館などの公共施設の割引
・JRやバス・航空運賃などの公共機関の割引
・携帯電話基本料金の割引

所得税や住民税の障害者控除

障害者控除とは納税者本人・配偶者・扶養親族に障害をお持ちの人がいる場合の所得控除制度です。療育手帳の等級がA相当の場合(重度や最重度)には「特別障害者」として通常の障害者控除よりも多くの控除を受けることが可能になります。

なお、障害者控除を受けるには、会社員の方は年末調整で「扶養控除等の申告書」を提出することが必要となります。
個人事業主や年末調整対象外の方は確定申告の際に申告する必要がありますのでお忘れないようにご注意ください。

障害福祉サービスを利用できる

障害福祉サービスとは、障害のある人が日常生活や社会生活を営むために、必要な訓練等を提供するサービスのことをさします。
例えば、

・就労継続支援A型
・就労継続支援B型
・就労移行支援

などがあります。

就労継続支援A型とは?

働く場を提供する施設で、原則として利用者は事業所と雇用契約を結びます。そのため労働基準法や最低賃金の適用がなされ給料が支払われ、働く機会の提供や一般企業への就職へ向けた支援を行っていきます。

就労継続支援B型とは?

こちらも働く場を提供する施設ですが、利用者は事業所と雇用契約は結びません。給料ではなく、作業に応じた「工賃」が支払われます。あわせて就労移行支援やA型へのステップアップなどに向けた訓練も行っていきます。

就労移行支援とは?

こちらは働く場ではなく、働いていくために必要なビジネススキルやコミュニケーション能力などを学び、訓練をしていく場を提供するための施設です。一般企業への就職を目指す障害のある人が通い、専門スタッフと上記スキルの取得に取り組んだり、書類添削や面接練習などの支援を受けたりすることができます。

私たちCONNECTではこちらの就労移行支援事業を展開しております!
気になった方は是非下記のURLからお問い合わせください!!

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まとめ

いかがでしたでしょうか?
少しでも知的障害について理解を深めるための参考になったようであれば幸いでございます。

手帳取得は特段デメリットはないため、自分は知的障害の可能性があるかもしれないと悩まれている方。また、お近くにそのような方がいらっしゃる場合は、まずお住まいの市役所などに相談をしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか?

この記事は次のような人にオススメ
  • 知的障害は「軽度」「中等度」「重度」「最重度」の4段階の症状に分類される
  • 判定を受けることによって「療育手帳」の取得が可能となる
  • 「療育手帳」を取得することによって特定の補助や割引サービス、また福祉サービスなどの利用などが可能となる
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