こんにちは!
就労移行支援事業所CONNECT梅田の山本です。
皆様の中で、「知的障害だけど仕事で悩んでいる」という方はいらっしゃいませんか?
また、知的障害をお持ちの方で
・どんな仕事が向いているの?
・仕事が上手くいかない
・転職では何に気を付ければいいの?
といった悩みを抱いている方も多いと思います。
今回は、知的障害に向けて転職について解説していきたいと思います!
- 知的障害の人で特性の影響で仕事に困っている人
- 知的障害の人で転職を考えている人
- 知的障害の人がどのような仕事が適しているか知りたい人
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知的障害とは?
知的障害とは、発達期である18歳頃までに知的機能に関する問題が見られ、認知能力の遅れなどにより社会生活上で困難を感じる障害です。
日常生活での思考に支障が生じることも多く、日常生活への適応能力が低い傾向にあるため、知的能力障害と言われることもあります。
知的障害を患う原因として、遺伝や中枢神経系疾患などが関わっていると研究されています。
また、知的障害の判断基準として、知的検査でのIQ(知能指数)が70以下の場合に知的障害の可能性があると判断されており、比較的小学生になってから判明することが多いです。
しかし、知的障害と診断された場合は療育手帳を取得することが可能であり、障害者雇用での就職も目指すことができます。
「知的障害」の特徴ついては、以下の記事にて詳しく解説しておりますのでぜひご覧ください。
【関連記事】知的障害とはどのような障害? 症状の分類や特徴について解説!
知的障害の人が仕事で困ることとは?
知的障害を患っている方が社会生活上で抱えやすい悩みや困りごとについて紹介します。
また、それに対しての工夫や対処方法も併せて記載します。
スケジュール管理が困難
知的障害の特性として、計画的な行動の理解が難しい、もしくは苦手といった傾向が見られます。
人によって個人差はありますが、スケジュールを組んでのタスク管理を苦手としている方は多く存在し、仕事の量に対して要する時間の見通しを立てることを苦手としています。
対処方法として、周囲の方の声掛けによるサポートがあればスムーズに進められるケースや、予定表や計画表を紙で用意することでスケジュールを視覚化し、理解しやすくなるため、正しく進められるケースも存在します。
社会生活でのマナーやルールが理解できない
知的障害を患っている方で、社会生活でのルールを守ることや、集団行動で求められている自分の役割を理解することが苦手といったケースが比較的多い傾向にあります。
それにより、上司に叱られてしまうことや職場に馴染むことができないといった悩みや困りごとが発生する可能性が高いです。
対処方法として、社会生活を送る上で必要とされている知識やマナーなどを研修で指導を受けることや、就労定着支援などの障害福祉サービスを活用し、支援員と共に職場でのルールを日常的に身につけていくことが大切です。
報連相(報告・連絡・相談)を行うことが苦手
知的障害を患っている方は、報連相(報告・連絡・相談)を苦手としている方が比較的多いです。
課題に対しての解決方法を1人で考えることが難しく、相談せずに抱え込んでしまうことで上司に注意されるケースも多々存在します。
また、仕事の進捗具合を報告せず、納期が間に合わない状態になってからの報告により重大なミスをしてしまうケースも存在します。
対処方法として、上司や同僚に対して定期的に仕事の進捗を把握してもらう様に配慮を受けるなどの工夫をすることでミスを未然に防ぐことも可能です。
知的障害を患っている方に向いている職業とは?
厚生労働省が発表している知的障害者基礎調査では、最重度から中等度の知的障害を患っている方のうち、半分の方が就労継続支援などの就労支援サービスを利用していると調査されております。
それに対し、軽度の知的障害を患っている方の3割が就労継続支援、7割が一般企業で勤務されていると統計が出ております。
知的障害と一括りにしても、その方の性格や個性、知的障害の程度、苦手な分野で一人ひとり異なります。
そのため、知的障害を患っている方が一般企業での就職を行う場合、自身の特性をしっかりと理解し、適している職業を選択することが大切です。
知的障害を患っている方に適していると職業は大きく分けて3つ存在し
・工場などで働く製造業・加工業
・お店で接客や在庫管理を行う卸売業・小売業
・オフィスや公共の場を掃除する清掃業
の上記が該当します。
適している職業の条件としては大きく分けて
・複雑な指示等が少なく、繰り返し行うことで業務を覚えることができる
・障害特性による作業へのこだわりを正確さや丁寧さとして活かすことができる
・自分の興味がある職業である
の上記が該当します。
適している職業の条件は、あくまで知的障害を患っている方の統計として出しており、軽作業が得意で事務作業が苦手な方や、事務作業は得意だけど軽作業は苦手というように個人の得手不得手にも左右されます。
しかし、製造業のような細部まで正確性を求められる職業であれば特性によりこだわりが強い方も長所として活かすことが可能です。
そのため、就労移行支援事業所などの福祉サービスにて職業訓練を受け、自身の職業適性を把握することが大切です。
また、自身の障害特性を把握することにより、「この配慮をして貰えたら自分は仕事がやりやすい」といった対処策を見つけることも可能です。
上記の事を踏まえ、自分に合ったお仕事選びを行い、楽しく幸せに働ける環境に従事することが大切です。
まとめ
- 知的障害とは認知能力の遅れなどにより社会生活上で困難を感じる障害
- スケジュール管理が困難な方は、予定表や計画表を用意し視覚化することで対処も可能
- 社会生活のマナーやルールの理解が苦手な方は、社会福祉サービスを利用し支援員と共に日常的に身につけることが大切
- 報連相が苦手な方は、上司や同僚に進捗を定期的に把握してもらうなどの工夫でミスを未然に防ぐことが可能
- 軽度知的障害の方の3割が就労継続支援、7割が一般就労している
- 知的障害の方に適している職業として、製造業、加工業、卸売業、小売業、清掃業が該当している
- 自身の作業適正や障害特性を理解し、自分に合った仕事選びを行うことが大切