皆様こんにちは!
CONNECTなんばの高田と申します。
突然ですが、このようなことでお悩みの人はいらっしゃいませんか?
・論理的かつ建設的な議論ができず、感情的に発言してしまう方
・自分で自分のことを決断できない方
今回は「愛着障害の特徴や身体に現れる症状、治療法」について解説します!
- 子育てを終えてから精神的不調を抱えている方
- 愛着障害の原因や症状について知りたい方
- 愛着障害の治療法について知りたい方
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愛着障害とは?
親などの養育者との間に形成されるべき愛着が上手く構築されず、子どもの情緒や対人関係のトラブルに発展する障害です。
愛着(アタッチメント)とは?
愛着(アタッチメント)とは、主に乳幼児期の子どもと母親などの養育者との間に形成させる心理的な絆のことを示します。
乳幼児期の子どもは、お腹が空いた時やお母さんが離れて不安を感じた際に、泣くことで母親の注意を引き付け、自分の感情を表現します。養育者(親など)は子どもに駆け寄り、安心させることで愛着を育んでいきます。
しかし、幼少期に親などの養育者からきちんと愛着を形成できないと対人関係に過度な警戒や馴れ馴れしい態度をとってしまいます。それが愛着障害です。
その影響が大人になっても現れ、対人不安からうつ病などといった精神疾患を発症してしまうケースもあります。
愛着障害の分類
愛着障害は「反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)」「脱却制型愛着障害(脱抑制性対人交流障害)」と主に2つの特性に分類することができます。
①反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)=人に対して過度に警戒してしまう
②脱却制型愛着障害(脱抑制性対人交流障害)=人に対して過度に馴れ馴れしい態度をとる
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①反応性アタッチメント障害
甘えたい気持ちはあるが素直に行動や言葉で気持ちを伝えることができず、親などの養育者に対しても警戒心を強く持ってしまうことです。主に見受けられる行動は、目を合わせない、本当はかかわりを持ちたいため、敢えて怒らせるような行動をとることなどが見受けられます。
②脱却制型愛着障害
反応性愛着障害とは真逆の特性を持っております。ベタベタと馴れ馴れしく初対面の人にも接してしまい、人との距離感がとても近くなってしまい、周りの人との人間関係の構築が難しくなってしまう特徴があります。
愛着障害になりうる原因
何度も申し上げているように、養育者(主に親)との間に十分な信頼関係が築かれないことが原因で愛着障害を引き起こしてしまいます。
つまり、幼いころに親との関係がうまくいかず、愛を感じることができなかった子どもたちが愛着障害を引き起こしていると考えられます。の子どもたちが大人になってからも、尚対人関係に不安が残り様々な弊害をもたらしているといえるでしょう。大人になってから愛着障害が発覚することも見受けられます。
愛着障害の症状
愛着障害は、
●情緒面
●アイデンティティの問題
それではそれぞれの症状について解説していきます。
対人関係
・職場や学校などにおいて、人との適切な距離感が図ることができない
・養育者などから、愛を受け取っていないため周りの友人や職場の同僚などに対しての接し方がわからない
自分自身が適切な愛情を受け取っていないため、自分の身近な人に対しての接し方に悩んでしまい、対人関係に問題が出てきてしまうケースが見受けられます。
情緒面
大人の愛着障害でよく見受けられる症状のひとつが情緒面での不安です。
以下よく見受けられる症状です。
・論理的かつ建設的な議論ができない
・過去の失敗をいつまでもひきずってしまう
・物事を白黒で評価してしまう
例)「好き」「嫌い」 「ある」「ない」
・自分の意見や行動に関して頑固になってしまい、気持ちに折り合いをつけることができない
アイデンティティの問題
大人になれば自分のことは自分で選択し、自分の人生を歩んでいくようになります。しかし、子どものころに親との愛着形成がうまくいかなかった場合には、好奇心や積極的な態度・自己肯定感がうまく育まれずに、進学や就職の選択に大きく悩むことが挙げられます。
また、人生の重要な局面においての選択がうまくできず、悩んでしまうことで「自分とはこういう思考や趣向を持っている」という他者に示すアイデンティティがうまく形成されない場合があります。
愛着障害の治療法
愛着障害はその単一的な病気の発症だけではなく、裏に様々な障害や弊害を同時に引き起こしてしまう場合があります。主に、対人関係を築くことに対して不安を自覚することや、精神疾患を引き起こしてしまうケースが見受けられます。
それでは愛着障害はどのように治療していくことがよいのでしょうか?
代表的な治療法は主に1つあります。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは?
SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは、対人関係を構築する上で場面にあった適切な行動と習慣、コミュニケーションを促すことを目的にしている訓練方法です。学校生活や職場などでよく見受けられるシチュエーションを改めて、授業形式などでレクチャーし、客観的に行動を把握して理解してもらうトレーニング(訓練/学習)です。
こちらを通じて、
・対人コミュニケーション能力
・信頼感
・自己肯定感
を育むことを目指しています。
また、子どもに対しての有効な治療法は、心理検査や知能検査でこころの状況を確認し、言葉や絵などを用いて感情(気持ち)を評価して必要な治療を提示する方法もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
愛着障害は幼少期の子どもに見受けられる症状ですが、まれに大人になってから愛着障害だと発覚することもあります。
対人不安からうつ病などの精神疾患を発症してしまうケースもあるため、適切な訓練や治療法を通じて対応していく必要があります。
2次障害を未然に防ぐためにも、少しでも愛着障害による支障が出ていると感じた場合は心療内科やメンタルクリニックの受診を検討してみましょう。
それでは改めて今回の振り返りをしていきましょう。
・親などの養育者との間に形成されるべき愛着が上手く構築されず、子どもの情緒や対人関係のトラブルに発展することが愛着障害である
・愛着(アタッチメント)とは、主に乳幼児期の子どもと母親などの養育者との間に形成させる心理的な絆のこと
・愛着障害の症状は、対人関係・情緒面・アイデンティティの問題として発現する
・愛着障害の治療法の1つとして、SSTなどを用いて適切なコミュニケーションを促すことがある