こんにちは!就労移行支援事業所CONNECTです。
今回は「女性の発達障害に関する特徴と対処法」について解説していきます!
発達障害を持つ方の中には、女性ならではのお悩みを感じる人も多くいるのではないでしょうか?
特に女性のADHD・ASDは、男性と違った困りごとやトラブルが起きることもあります。
この記事ではこれらの解説と、その対処法について紹介していきたいと思います!
- 発達障害と女性の関係について理解を深めたい方
- 発達障害を持つ女性として、自分の特徴や悩みをより深く理解したい方
- 発達障害を持つ女性の親、友人、パートナーとして彼女のことを理解し、サポートしたい方
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発達障害とは?
発達障害は、生まれつきの脳の特性により、一般的な人々とは異なる行動や思考の特性を持つものを指します。
それぞれの障害には独自の特性があり、日常生活にどのような影響をもたらすのか理解することがとても重要です。
それによって、より良い対応やサポートを行うことが可能となります。
ADHD
ADHDは、注意散漫、衝動性、多動性といった特性を持つ障害です。
ADHDの特性
・注意散漫:一つのことに集中するのが難しく、気が散りやすい
・衝動性:後先考えずに思ったことをすぐ行動に移す
・多動性:長時間同じ場所にじっとしていることが難しい
ASD
ASDは社会的コミュニケーションの困難や繰り返しの行動といった特性を持つ障害です。
ASDの特性
・社会的コミュニケーションの困難:他者の感情や考えを理解するのが難しい
・繰り返しの行動:同じことを繰り返すことに安心を感じる
女性の発達障害の特徴5つ
特性が目立たない
女性のADHDは「忘れ物が多い」「ケアレスミスをしやすい」などの不注意優勢型の当事者が多い傾向にあります。
またコミュニケーション能力や共感力も男性と比べて高いため、ASDの特性であるコミュニケーション上の障害があまり見られないこともあります。
そのため、女性は男性よりも特性が目立ちづらく「おっちょこちょい」や「天然」といった性格として捉えられ、本人や家族、周囲の人々も発達障害だと気づかないケースが多いです。
発見が遅い
発達障害を持つ方の中には、大人になってから診断を受けた人も多くいます。
幼少期や学生時代は大きなトラブルもなく過ごしていたけれど、社会人になってから困りごとが増え、うまく適応できなくなったことで発達障害の診断を受けるケースも増えています。
特に女性は社会への適応能力が比較的高いために、特性による困りごとでも家族や周囲から「努力不足」や「甘え」だと誤解されることが多くあります。そのため、診断が受けられないままで当事者自身の自己肯定感も低くなってしまいます。
目立つ不適応は少ない
幼少期から多動性や衝動性などの目につきやすい症状や、コミュニケーション上の目立った困難さがあまり見られません。そのため、当事者自身がうまく環境に適応できずに大きなストレスを感じていても、周囲の人からは何も問題なく過ごせているように勘違いされる場合があります。
無理にその場の環境に合わせ続けると「過剰適応」と呼ばれる状態になり、うつ病や適応障害などの二次障害を引き起こす危険性があるため注意が必要です。
自己肯定感が下がりやすい
発達障害だと気づかず、「うまくいかないのは自分のせいだ」「もっと頑張らないと」と過度に自分を責めすぎたり、否定しすぎたりするため自己肯定感が大きく下がってしまいます。
また、周囲からも誤解や偏見を受けやすく、特性上の困難に対して「甘え」や「努力不足」といった見方をされ適切な評価をされない場合もあります。
診断を受けて自分の特性を知ることで、適切な対処法を身につけ自己肯定感の回復につながります。
二次障害が出やすい
二次障害とは発達障害の特性が原因で、心身に他の症状が発症することをいいます。
失敗を繰り返して自己肯定感が下がったり、周囲の人から何度も叱られたりすることで強いストレスを感じ、適応障害やうつ病などの二次障害を発症するケースがあります。
発達障害を持つ人は自分のストレスや疲労に気づきづらい人も多いため、自分の体調によく注意することが必要です。
二次障害の発症がきっかけとなって発達障害だと診断される人もいます。
二次障害の対処法
発達障害の特徴を理解し、適切なサポートを受けることで、二次障害のリスクを低減することができます。
今回は具体的な対処法を3つ紹介します。
早期発見と対処法の重要性
できるだけ早くに発達障害の診断を受けることで、困りごとへの適切な対処法を知ることができます。当事者自身が自分の特性を理解するとともに、周囲の人へ適切なサポートを依頼することが非常に重要です。
仕事上のミスを解決するときにも、チャットアプリなどを活用し文面で指示をもらうことでミスを減らしたり、リマインダーアプリやto doリストを他者と共有してタスクの管理を手伝ってもらったりと少し工夫をすることでミスを減らし、適切な評価を受けられるようになります。
セルフケアの方法
自分自身の特徴を理解し、それに合わせたセルフケアの方法を学ぶことが重要です。特に、発達障害を持つ当事者は比較的疲労やストレスがたまりやすく、またそれらに気づきづらいこともあります。ヨガやストレッチなどの気分転換だけではなく、自分の安心できるものや落ち着くものを見つけることが重要です。
例えば、好きな肌触りのブランケットであったり、好きな色の文房具や雑貨などといった持ち歩くことで自分が安心できるものを見つけると、日々のストレス軽減につながります。
環境や友人選びの重要性
発達障害の特性は周囲の環境やサポートによって困難が軽減されます。当事者自身だけではなく周囲の人も特性を理解することで、さらにより良い関係を築くことができます。
また、周囲の音に気が散りやすいといった特性があれば、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンの着用をするなどといった自分に合わせた環境を作り出すことで大きく負担が減り、ミスやトラブルの減少につながるかもしれません。
まずは自分の特性に対して、どのような環境やサポートが必要なのか知ることがとても重要です。
- 女性の発達障害は、男性と比べて特性や困難が目立ちづらい
- 周囲から努力不足と誤解され、適切に評価されないことも多い
- 自己肯定感が下がったり二次障害を発症するリスクも高い
- 社会全体での理解とサポートが、発達障害を持つ女性の生活の質を向上させるために必要