こんにちは!
就労移行支援事業所CONNECTです。
本日は「大人の発達障害のサイン」について紹介していきます。
この記事では、職場内で発達障害の可能性がある人と仕事をする際に、どのようなサポートをすればいいか解説していきたいと思います。
具体的な例を用いて紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください!
この記事は次のような人にオススメ
- 職場でのコミュニケーションやタスク管理に課題を感じている人
- 自分自身や同僚が発達障害の特徴を持っているかもしれないと考えている人
- 職場で発達障害の特性がある人をサポートしたいと考えている管理職や人事担当者
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発達障害とは
発達障害は、生まれつきの脳の特性により、一般的な人々とは異なる行動や思考の特性をもつものを指します。
それぞれの障害には独自の特性があり、日常生活にどのような困難をもたらすのか理解することがとても重要です。
そうすることで、より良い対応やサポートを行うことが可能となります。
ADHD
ADHDは、注意欠陥、衝動性、多動性といった特性を持つ障害です
・注意欠陥:一つのことに集中するのが難しく、気が散りやすい
・衝動性:後先考えずに思ったことをすぐ行動に移す
・多動性:長時間同じ場所にじっとしていることが難しい
ASD
ASDは社会的コミュニケーションの困難や繰り返しの行動といった特性を持つ障害です。
・社会的コミュニケーションの困難:他者の感情や考えを理解するのが難しい
・繰り返しの行動:同じことを繰り返すことに安心を感じる
発達障害に対する誤解は多く、「本人の努力不足だ」、「親の育て方が原因」といった誤った認識が見られます。
しかし、これらは脳の発達にかかわる特性であり、個人の努力や育て方だけで解決できるものではありません。
発達障害のある人々は、自分らしい生き方を見つけ、社会の一員として活躍するために、適切な理解とサポートが必要です。
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大人の発達障害の特徴と対処法
指示を忘れやすい
「口頭で指示を出す」「複雑な手順の作業を一度に説明する」ことは、発達障害の人を混乱させてしまう原因になります。「メモを取る」ことが難しい人も多いため、作業の指示は必ずマニュアルを作成するか社内チャットを活用して、いつでも確認できる状態にすることが重要です。
また、作業の期日や書類の提出期限などを忘れてしまう場合があるため、定期的に進捗状況の確認を行ったり、リマインドアプリを活用するなど、複数人で連携した管理を行うことが必要です。
【特徴】
・口頭で指示を出すと混乱してしまう
・複雑な手順の作業を理解することが難しい
【対処法】
・作業手順のマニュアルを作成する
・チャットツール・リマインドアプリを活用する
・定期的に進捗状況の確認を行う
会議が苦手
職場の会議では、「話し合いの内容に沿った発言をする」、「相手の意見を遮らずに最後まで聞く」などのスキルが必要です。しかし、発達障害を持つ人の中には、このようなスキルが求められる会議を苦手と感じる人も多くいます。「会議が始まる前に議題を確認する」、「発言する際のルールを事前に決めておく」などの対応が求められます。
また、感覚過敏の特性を併せ持つ人にとっては、会議などのざわざわした環境や、周りの人の柔軟剤・香水の匂いが苦痛に感じられることもあります。強制的に会議への参加を要求するのではなく、「会議終了後に議事録を共有する」、「事前に議題を共有し、会議での意見や提案は代わりの人に伝えてもらう」などのサポートを行います。
【特徴】
・話し合いの内容に沿った発言をすることが難しい
・相手の意見を遮らずに最後まで聞くことが苦手
・ざわざわした環境や他の人の香水の匂いが苦痛
【対処法】
・会議が始まる前に議題を確認する
・発言する際のルールを事前に決めておく
・会議への参加を強制しない
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マルチタスクが苦手
「複数の作業を同時に処理する」「作業に優先順位をつけて取り組む」ことは、発達障害を持つ人にとって非常に難しい課題です。一つの作業に集中しすぎて他のタスクの期限を忘れてしまったり、どれから取り組むべきかわからずに混乱してしまったりすることがあるため、仕事を依頼する際は注意が必要です。
まず、基本的に「作業は一つずつ依頼する」ことが重要です。仮に複数依頼する場合は、事前に作業の優先順位を説明したり、期日の調整を行うことが必要です。また、複数の人がバラバラに指示を出すのではなく、作業方法の指導やタスクの振り分けは一人の上司が受け持つことで「指示の食い違い」などの混乱の原因を防ぐことができます。
【特徴】
・複数の作業を同時に処理することが難しい
・優先順位をつけるのが苦手
【対処法】
・作業は一つずつ依頼する
・事前に作業の優先順位を説明する
・作業の指示は一人の上司が行うようにする
臨機応変な対応が苦手
発達障害を持つ人の中には、「自分で考えて動く」ことを苦手とする人が多くいます。作業手順のうちの「何が重要」で、「なんのために必要なのか」を自分で把握することが難しいため、細かい部分にまで指示を求めることがあります。
また、作業中にトラブルが起きた場合、「臨機応変な対応を行う」ことは発達障害を持つ人にとってとても難しいです。特に「今しなければならないことは何なのか」を自分で考えて行動することは発達障害を持つ人にとって最も苦手なスキルです。
対処法としては、「作業の重要な点や目的を説明する」、「トラブルが起きた際のマニュアルは事前に共有しておく」ことなどが挙げられます。特にトラブルが起きた際は、本人も混乱している場合が多いため、より丁寧な説明を行うことが重要です。
【特徴】
・細かい部分にまで指示を求める
・臨機応変な対応をすることが苦手
【対処法】
・作業の重要な点や目的を説明する
・トラブルが起きた際のマニュアルを事前に共有しておく
暗黙の了解が苦手
発達障害を持つ人にとって、「暗黙の了解」を理解することはとても難しいです。また、相手の立場や社内の雰囲気に合わせた行動を取ることも難しく、悪気なく失礼な行動を取ってしまう場合もあります。
これらの課題には「社会マナーに関する研修を行う」ことや、「間違った行動は その場で指摘する」などといった対処法が挙げられます。特に、発達障害を持つ人々は周りの雰囲気や表情を読み取ることが難しいため、間違った行動を取っていても自分では気づけないことがほとんどです。そのため、直接その場で指摘したり、事前に説明したりすることが必要です。
【特徴】
・相手の立場や社内の雰囲気に合わせた行動を取ることが難しい
・間違った行動を取っていても自分では気づけない
【対処法】
・社会マナーに関する研修を行う
・間違った行動はその場で指摘する
職場での対処法とサポート
発達障害を持つ人がよりスムーズに仕事をこなすためには、本人の努力だけではなく周囲の理解も不可欠です。
個人の対処法
「自分にどのような特性があるのか」を把握することが重要です。自己理解を深めることで、自分の特性に応じた適切な対処法を見つけることができます。また、専門家からのサポートを受けることで、より効果的な対処法を学ぶこともできます。
うまくいかないときに無理をしたり、自分を責めたりすると、うつ病などの二次障害を発症する恐れもあります。アプリやツールを活用したり、時には周囲の助けを借りながら、できるだけ自分の負担が少ない方法で対処することが必要です。
職場でのサポート体制
発達障害について知識を持つことで、より適切な対処法を身につけることができるようになります。ただし、発達障害の特性は一人一人異なるため、本人と直接相談しながら対処法を考えることが重要です。作業手順の配慮だけではなく、必要に応じて柔軟な働き方を実現するための制度設計を行うことも効果的です。
一人の社員にサポートを任せるのではなく、社内全員で発達障害をもつ人への理解を深め、サポートを行うことが重要です。社内での研修や、同意が取れた場合は本人からの説明を通して周知を行うことが重要です。
まとめ
- 職場で現れる発達障害のサインは、指示を忘れやすい、マルチタスクの困難さなど
- 対処法としては、タスク管理ツールの使用、具体的な指示をするなどが有効
- 個人の努力だけでなく、職場のサポート体制の整備が重要
- 発達障害の特性は一人一人異なるため、当事者本人と相談しながら対処法を考える