こんにちは!支援員の高林です。
今日は、物の考え方ひとつで生活は変わるというお話です。
私には要介護認定されている母がいるのですが、所謂認知症です。
私が子供の頃は、世間で言う教育ママでした。
小学生時代は、剣道、珠算、ギター教室、英語教室、学習塾などなど、週5日の掛け持ち習い事で、その当時は友達と遊ぶ時間が無い!と不満でいっぱいでした。
社会人になってからも、人より出世するには人の3倍働けと言われ続けました。
私の人生の前半は常に母に尻を叩かれ続けたともいえます。
そんな母が認知症になりました。
最初はちょっとした物忘れが続きました。
年齢的なものだと、私もあまり気にしていませんでした。
それが徐々に増えて行き、直前に食べたものも忘れ、深夜に洗濯機をまわし、大事な物は次々と無くなりました(後日カーテンの裏や、押し入れの奥から見つかる)。
私もこうして仕事をしているので、母を一人で家に居させる事もできず、週5日のデイサービスに通っています。
通い始めは嫌がるかなと心配していたのですが、どうやら気に入ったのか毎日楽しそうに迎えの車を待っています。
本人的には「今日も仕事だ」と会社へ通っている気持ちでいるようです(笑)
認知症とわかってからは、昔は厳しかった母親がこんなに弱くなってしまった姿に落ち込む事もありましたが、今では楽しい日々とも考えられるようになってきました。
・繰り返し同じ話をするので、さっきと同じ答えをする。
・物がすぐになくなるので、宝探し気分で家の中を捜索する(家の中にあるのは確実なので、そう思うと焦りません)
・トイレ、洗面台の水が流れっぱなしになるので、1時間置きに蛇口巡回(トイレと洗面台2か所、風呂、キッチン、庭の散水用)
・デイサービスのバッグは、気が付くと開いて全部中身が出ているので、その度に収納しなおし。
・火は使うと危ないので、母が使わないように常に元栓を確認して閉める。
・そして会話は大人の部分と子供の部分が混ざった状態です。
周囲からは「介護が大変」だと思われています。
ところが、私自身はそれほど大変さは感じていません。
ものごとは考え方次第という事です。
上記に記載した現象は、子供なら当たり前に起きる事です。
大人が認知症になって今まで無かった事が起きるので大変だと思うわけです。
むしろ子供のように走り回らないので、その点ではケガの心配が少ないくらいです。
このように、世の中の悩みのうち、考え方を変えれば悩みにならない事柄ってどのくらいあるのでしょうか。
物理的に解決できない事象は、考え方を変えてみる。自分で変えられなければ、周囲の話を聞いてみる。
こういう悩みの解消方法もあるのではないでしょうか。
こねくとには、色々な経歴の支援員が居ます。
あなたの知らない世界で生きてきた人の意見を聞いてみるのも、面白いかと思います。
どうぞ、気楽に話をしにきてください。
お待ちしています。