こんにちは。CONNECT梅田の岩佐です。
3月の調理イベント、当初の予定はひなまつりにちなんでひなあられをアレンジしたお菓子作りを考えていたのですが
ディスカッションのプログラムのテーマでお花見企画を立案されて
みんなで桜餅を作って食べようという企画を立てて下さいましたので
ちょうどイベントの日は桜が咲きだすタイミングということもあってほんのりピンク色の桜餅を作って春の訪れを楽しみました。
ところでこの桜餅、地域で随分様子が違うようです。
レシピを探している時に目についたネット記事の情報によると
発祥は江戸時代に徳川吉宗によって桜が植林された長命寺(ちょうめいじ)というお寺の門前で
塩漬けした桜の葉で包んだお菓子が売られたとのことで
餡を包む生地の種類が水溶きした小麦粉や白玉粉などをクレープ状に焼いた生地で餡を巻いたものは「関東風」、「長命寺」と呼ばれ
道明寺粉(餅米を蒸してから乾燥させ荒割にしたもの)を使った生地で餡を包む「関西風」、「道明寺」と呼ばれています。
しかし、関東風、関西風と言いながら滋賀県を基準に東西を分けてみた時
東の山梨県、山形県、宮城県、岩手県、北海道は関西風が主流で、逆に西の島根県、鳥取県は関東風が主流なのだそうですが
関東風の桜餅が店頭に並ぶ地域では関西風も置いてあるそうなので
発祥は関東でありながらも関西風が一般的と言えそうですがみなさんの地域ではいかがですか?
また、両方食べたことがある方はどちらがお好みですか?
ちなみに私は関東風を食べたことがないので見かけたら食べてみたいと思います。
そして東西どちらの桜餅でも巻かれている葉を食べるか食べないかということが気になるところ。
そもそも何のために巻かれているのでしょうか?
はじまりは桜の葉を片づける時に思いついただけ(笑)だったそうですが
塩漬けした葉っぱを巻くことで餅の乾燥を防ぐ、香りづけ、塩味によって甘さを引き立てるという味わい面での効果と、
雑菌の増殖を抑えるといった衛生面の効果もあり、
また塩漬けにすることで生成されるクマリンという成分の生理活性には抗酸化作用、抗菌作用、抗高血圧作用、
抗腫瘍作用、リラックス効果、血行促進効果、咳止めの効果もあるそうです。
しかしいくらいい効能があると言っても、食べ過ぎると肝機能障害を引き起こす可能性があるなど弊害もあるようなので
適度にたしなむようにしましょう。
スーパーに行けば年中色々な野菜や果物が手に入り、何かと慌ただしい現代の暮らしの中で
旬を感じる機会もめっきり少なくなっていますが、和菓子の世界では桜餅のように季節を意識したお菓子を作る伝統が守られています。
忙しい日々の束の間の休息に季節の和菓子をおいしいお茶と共にゆっくり味わう時間を取り入れてみませんか?